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知識・教養

見られる・見れるの違いと使い分け 正しいのはどっち?

見られる 見れる
見られる 見れる

みなさん「見れる」という言葉を使っていますか?

この言葉はいわゆる「ら抜き言葉」です。

2016年の文化庁の調査によると「見られる」より「見れる」という言い方をする人のほうが多くなったそうです。

この「ら抜き言葉」についてどういうときに使うのかを見てみましょう。

見られる・見れるの違いは?

①スマホでアニメが見られる。

②おじさんにじろじろ見られる。

③部長が資料を見られる。

この3つの文の「見られる」は全部違う意味ですね。

「見られる」には①は可能、②は受身、③は尊敬の3つの意味があります。

しかし「見れる」を使えるのは可能の文だけです。

「見られる」はいろいろな意味があってわかりにくいですよね。

それで一番よく使う可能の文を「見れる」というようになってきているんです。

つまり!「見れる」は単なる誤用ではなく見方を変えれば日本語の進化ともいえるでしょう。

ただし、現在は「見れる」は間違いとされていますから、正式な場では使わないように気をつけましょう。

その他のら抜き言葉

日本語の動詞には5つの種類があると学校で習ったのを覚えていますか?

五段活用動詞・上二段活用動詞・下二段活用動詞・カ行変格活用動詞・サ行変格活用動詞です。

この中でら抜き言葉が問題になるのは上二段活用動詞と下二段活用動詞とカ行変格活用なのですが……こんなの覚えていないですよね!

簡単な見分け方をご紹介します。

「見よう」のように「よう」がつけられるものはら抜き言葉になります。

例:来る・来よう・来られる・来れる(カ行変格活用動詞)

例:食べる・食べよう・食べられる・食べれる(下一段活用動詞)

例:借りる・借りよう・借りられる・借りれる(上一段活用動詞)

「買おう」「書こう」「足そう」のような動詞は五段活用動詞です。

五段活用動詞でも①可能、②受身、③尊敬の文を見てみましょう。

①ケータイさえあればいつでも音楽がきける。

②母にひとりごとをきかれる。

③部長はよくクラシックをきかれるらしい。

五段活用動詞はもともと可能の文は形が違うので、ら抜き言葉は起こりません。

ら抜き言葉に気を付けるのは「よう」が付く言葉だけと覚えてくださいね。

レタス言葉??

ら抜き言葉に気を付けるあまり、レタス言葉になってしまう人がいるようです。

レタスとは「れ足す」、つまり要らないのに「れ」を入れてしまうことです。

例:書けれる・飲めれる

この「れ足す言葉」は五段活用動詞で起こります。

「書こう」「飲もう」のように「よう」がつかない動詞は「れ」を入れる必要がないと覚えておきましょう。

「れ足す言葉」は聞きなじみがなく違和感があるので、混乱するくらいなら「ら抜き言葉」を使ったほうがましかもしれません。

まとめ

  • 正式な場では「見れる」ではなく「見られる」を使う。
  • 「ら抜き言葉」が起こるのは「よう」のつく動詞だけ。
  • 「よう」がつかない動詞は「れ足す言葉」にならないように気を付けよう。

じつは「よう」のつかない五段活用動詞も大昔は、可能・受身・尊敬の形が同じだったそうです。

しかし時代が下るにつれて今の形が正しいと言われるようになりました。

「ら抜き言葉」も100年後には正式な日本語になっているかもしれませんね。

この記事を書いた人:らはつま