間違い・間違えはの違いは?正しいのはどっち?名詞と動詞での使い方

間違い 間違え

推理小説のラストで、名探偵が「あなたが犯人だ。間違いない!」と言って犯人を指さしたら、「おー、かっこいいな」と思いますね。

では、「あなたが犯人だ。間違えない!」と言ったら?

なんかヘンだなって、私は思います。

今回は、「間違い」と「間違え」について考えてみました。

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間違いと間違えはどっちが正しい?

まず、次の2つの「考え」を比べてください。

よく考えましたが、良い考えが出ません。

最初の「考え」は「考える」という動作を表していますね。

これは、「考える」という動詞の連用形「考え」です。
(連用形は、下に「た」「ます」「て」などがつく形です)

2番目の「考え」は、名詞です。
(たとえば「アイディア」という名詞で置き換えることができますね)

このように、動詞の連用形は、名詞になることがあります。(転成名詞と言います)
 
例を挙げます。

暮らす(動詞)→ 暮らし(名詞)
走る(動詞) → 走り(名詞)
遊ぶ(動詞) → 遊び(名詞)

同様に

間違う(動詞) →  間違い(名詞)
間違える(動詞)→  間違え(名詞)

「間違い」と「間違え」は、どちらも動詞から転成した名詞で、両方とも、言葉としては、誤りではありません。

「どちらも誤りではない」のですが、よく使われるのは「間違い」の方です。

「間違いさがし」「間違いない」などのように、名詞で使われる場合、「間違い」の方が、よく使われます。

間違いの意味・使い方

「間違い」を辞書で調べると、次のようになっています。(スーパー大辞林3.0 三省堂 による)

  1. まちがうこと。正しくないこと。あやまり。
  2. しくじり。失敗。
  3. 道徳的によくないおこない。特に男女間の関係についていう。
  4. 当たり前でないこと。よくないこと。事故。

間違えの意味・使い方

では、「間違え」は、辞書でどう説明されているのでしょうか。

「『間違い』に同じ。」となっています。

辞書で見る限りでは「間違い」も「間違え」も変わらないということになります。

他のいくつかの辞書でも、同じように「間違い」の項で意味を説明して、「間違え」の項で「『間違い』に同じ」としています。

言葉としては、両方ともあるが、「間違い」の方が主流である、ということでしょう。

動詞で使う場合は?

では、もとの動詞、「間違う」と「間違える」は、どうちがうのでしょうか。

2つを比べたら、「間違う」の意味にあるのに、「間違える」の意味にないものがありました。

「正しくない状態になる」「誤っている」です。

たとえば、道徳的に、人の道に外れている場合、

○ 人として間違っている。

× 人として間違えている。

ですね。

AとBの2つのものを取り違えるような場合ならば、

○ AとBを間違う。

○ AとBを間違える。

で、両方使えます。

また、テストで、本当はAと書くべきところをBと書いてしまった、というときなら

○ テストで問1を間違った。

○ テストで問1を間違えた。

これも、両方使えます。

ですが、「正しくない・誤っている(あるべき姿でない)」という意味では

○ あなたは、間違っている。

× あなたは、間違えている。

のように、「間違える」は、なんだか違うなあ、と感じてしまいます。

「正しくない」「誤っている」「あるべき姿ではない」という場合は「間違える」ではなく「間違う」を使うのです。

以上の点から、名詞の「間違い」「間違え」を改めて考えてみましょう。

名詞で使うとき、「間違いさがし」にしろ「間違いない」にしろ「間違いがおこってはいけない」にしろ、「誤り」という意味で「間違い」を使っています。

ですから、「間違え」でなく、「間違い」を使うのです。

まとめ

  • 「間違い」「間違え」は、それぞれ、動詞「間違う」「間違える」から転成した名詞。
  • 「正しくない」「誤っている」という意味で、名詞として場合は「間違え」でなく「間違い」を使う。

今回は、文法的なことをいっぱい書いてしまいました。

文法は難しいと思われがちですが、今回のように「なんか、違う」という感覚を突き詰めて考えたら、文法で説明できる、ということがあるのですね。

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