茶道の三千家「表」「裏」「武者小路」の違いとは?どれがおすすめ?

茶道

先日、夫の上司の奥さまのお誘いで、お宅にお邪魔したところ、抹茶と和菓子を出されて、ちょっと緊張してしまいました・・・。

高校の時に茶道部員だったので、お手前について少しは分かっているつもりだったんですが、結構忘れてしまっているものなんですね。

懐かしくもあったし、これから歳を重ねると益々、こんな機会って増えると思うので、「カルチャースクールで茶道を学び直そうかなぁ」と広告を見ていたら・・・。

「表千家と裏千家と武者小路?」って、私が高校で教わったのは裏千家だったんですが、表と裏はともかく、「武者小路って何?」

この際、表千家と裏千家と武者小路の違いについて調べてみましたので、紹介します。

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三千家とは?

千利休によって確立された茶道の歴史は、安土桃山時代から始まっているんですが、その流派がいくつ位あるか、知っていますか?

一説によると、実は500以上もの流派があるんです。

ほんの一部ですが例えば、武家茶道の確立に力を注いだ古田織部が流祖の「織部流(おりべりゅう)」や、織田信長の弟が流祖で、格式高い武家茶道の「有楽流(うらくりゅう)」などです。

でも、一番多く耳にするのは、表千家と裏千家と武者小路ではないでしょうか。

なぜ、数えきれない程ある流派の中で、この3つが有名なんでしょう?

千利休の歴史が関係?

それはあの有名な、秀吉による千利休の悲惨な最期の歴史から始まります。

利休には、二人の男子がいたのですが嫡男の千道庵は、堺千家という流派を創設するも、跡継ぎがなかった為に、断絶してしまったんです。

その後、会津藩にかくまわれていた次男の千少庵は、徳川家康らの取りなしによって、秀吉の怒りがとけたので、千家の復興が許されたのです。

千少庵の息子の宗旦には4人の男子がいて、長男以外の3人が茶道の道に進み、この3人が表千家、裏千家、武者小路のそれぞれの創始者になったのです。

3人の息子の流派

そのうち、最初に茶道を継いだのは、後に千家の家督を継いだ、三男の宗左で、父の茶室の『不審庵(ふしんあん)』を継ぎ、『表千家』を創設しました。

続いて、徳川家の侍医の元で医学を学んでいた四男の宗室は、侍医の死後、父宗旦の元に戻ると、宗旦は不審庵と同じ敷地内に『今日庵(こんにちあん)』を建て、宗室に譲り、これが『裏千家』の由来になります。

最後に、養子に出されていた次男の宗守が千家へ戻り、不審庵と今日庵から少し離れた、武者小路通りに『官休庵(かんきゅうあん)』を建てたのが、『武者小路』の由来となっています。

でも、時代が流れればここから派閥が生まれ、分裂したり、流派を巡って争いなどが起きるのが世の常ですよね。

それを防ぐ為に、表千家の7代目当主である如心斎が、『千家を名乗る事ができるのは表千家、裏千家、武者小路の嫡男のみとし、他には名乗らせない』と決めたので、ここに三千家が生まれたのです。

表・裏・武者小路の違い

表千家・裏千家・武者小路は千宗旦の息子たちから分かれた流派です。

元々は、同じ流派から派生したので似た部分はあるんですが、所作や茶道具など、細かい部分は少し異なります。

それぞれの違いについて、説明しますね。

表千家

流派の祖である、宗左が、利休の茶道を正統に次ぐものとして始めたので、千家の古くからの作法を忠実に守ってきた流派です。

使う道具や仕草は質素で、華やかさはありませんが、わびさびの心をより、感じる事ができます。

『表』という名前からだと、華やかなイメージがありますが、実際は逆なんですね。

表千家の、主な特徴をまとめてみました。

抹茶の立て方 あまり泡立てない
菓子器 菓子を見せない蓋つきの器
所作 畳を左足から6歩で歩く
お辞儀 両手を八の地に開き着いたら、30度位の角度でお辞儀。
男性は両手を20cm位開け、女性は7~8cm位開けるのが基本。
正座 男性は安定する広さに両膝を開け、女性はこぶし1個分位開けて座る。
帛紗(ふくさ) 男性は無地の紫色、女性は無地の朱色

裏千家

『裏』という名前とは裏腹に、表千家に較べるとその所作や茶道具は華やかで、茶道の流派の中でも最大です。

裏千家の当主の中には、茶道だけでなく華道や謡曲に通じたり、博覧会に合わせて外国人にも通じる、座って行える立礼式を生みだしたりと、アイディアに長けた人がいました。

ところが、明治時代に放蕩当主の為に破産しかけた為、教本を出版したり学校教育に取り入れてもらったりして茶道を広める努力をしたのです。

その努力は戦後も続いたので、学校にある茶道クラブも多くが裏千家を取り入れているところが多い為、すそ野が広いのです。

裏千家の、主な特徴をまとめてみました。

抹茶の立て方 よく泡立てるので、ふわりとしている
菓子器 菓子を見せる蓋なしの鉢
所作 1畳を右足から4歩で歩く
お辞儀 お腹が膝に着くほど丁寧な『真』、
前に体をかがめる位の『行』、
手をついて軽くお辞儀をする程度の『草』の3種類を使い分ける。
正座 男性はこぶし2個分、女性はこぶし1個分開けて座る。
帛紗(ふくさ) 男性は無地の紫色、女性は無地の赤色

武者小路千家

この流派の茶室は何度も消失、建て替えを繰り返しています。

その度に、それまでの茶室の無駄を無くしてきたことから、必要のない所作を省いたという点で、武者小路の特徴として、合理的な動き、というのが取り上げられます。

その、武者小路の主な特徴をまとめてみました。

抹茶の立て方 あまり泡立てない
菓子器 菓子を見せない蓋つきの器
所作 柱付の足から1畳を6歩で歩く
お辞儀 男女とも左手が前になるよう膝の前で軽く合わせ、
指先を膝前の畳に軽く付けて背筋を伸ばしてお辞儀する。
正座 男性はこぶし1個分、女性は膝を開かずに正座する。
帛紗(ふくさ) 男性は無地の紫色、女性は無地の朱色

どの流派がおすすめ?

特徴をみると、表千家と武者小路が比較的、似ていますよね。

「メジャーな茶道を学びたい!」と思う場合は、裏千家がオススメですし、「茶道本来のわびさびを味わいたい!」と思う場合は、表千家がオススメですし、「無駄な所作は省きたい!」と思う場合は武者小路がオススメです。

ただ、大手のカルチャースクールでよく見かけるのは、表千家か裏千家が多い気がします。

それに、どの流派・教室でも、先生や他の門徒さんとの相性もあると思います。

茶道を習う上で1番重要なこと

あと、これが一番大事なんですが、一度習い始めた流派を変える事は、茶道でもご法度です!

なので、これから茶道を始めたい、という場合は経験者の方に話を聞いたり、可能なら色んな流派の教室の見学に行く事をオススメします。

その際は、何のために習うのか、費用(これ、大事ですよね)、自宅から通いやすいか、というのをしっかりチェックしておくといいですよ。

まとめ

  • 三千家とは、『表千家』『裏千家』『武者小路』のこと。
  • 表千家は、わびさびをより感じる事ができる流派。
  • 裏千家は、最もすそ野が広くメジャーな流派。
  • 武者小路は、無駄な動きを省いた流派。
  • 最後に、目的や相性など含めて、自分にあった流派・教室を選ぶのが大事。

もし、私みたいに「茶道を習おうかなぁ」と悩んでいる方は、以上を参考にしてみてください!

「茶道の事は全く分からないけど、習ってみたい!」という方は、まずは何の流派でも構わないので、経験者の方に話を聞いてみることを、オススメしますよ。

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