新年度が始まって少し落ち着いてきたころ、ふとカレンダーを見ると――「あ、もうすぐゴールデンウイークじゃん!」なんてこと、ありませんか?
この時期になると旅行や帰省、イベントなど予定を立て始める人も多いですが、そもそもゴールデンウイークってどんな仕組み?何日休めるの?どんな過ごし方があるの?
この記事では、そんな素朴な疑問や知っておくとちょっと得する “ゴールデンウイークの豆知識” をまとめてご紹介します。
▼目次(クリックで見出しへジャンプ)
ゴールデンウイークとは?
日本における、4月末から5月初旬にかけての祝日が集中する大型連休のことを指す。
ゴールデンウィーク中の祝日
日付 | 祝日名 | 決まり方 | 内容・由来 |
---|---|---|---|
4月29日 | 昭和の日 | 毎年日付で固定 | 昭和天皇の誕生日。かつては「みどりの日」だった。 |
5月3日 | 憲法記念日 | 日本国憲法の施行日(1947年)。自由と平和を記念する日。 | |
5月4日 | みどりの日 | 自然に親しむ日。以前は「国民の休日」だったが2007年に祝日化。 | |
5月5日 | こどもの日 | 子どもの成長と幸せを願う日。端午の節句でもある。 | |
※5月6日前後 | 振替休日 | 条件付き(祝日が日曜の時) | 日曜と祝日が重なった場合、次の平日が自動的に休日になる。 |
4月29日
「天皇誕生日」→「みどりの日」→「昭和の日」と名称が変わってきた祝日です。
- 1949〜1988年:「天皇誕生日」
4月29日は昭和天皇の誕生日だったため、祝日として定着。 - 1989〜2006年:「みどりの日」
昭和天皇の崩御に伴い、1989年1月7日に「天皇誕生日」としての祝日は廃止。
昭和天皇が自然を愛した人物だったことにちなみ、「自然に親しむ日」=みどりの日として祝日を存続させました。 - 2007年〜:「昭和の日」
「昭和」という時代自体の意義を見直す動きが強まり、「みどりの日」を5月4日に移動し、4月29日は「昭和の日」として正式に制定されました。
5月4日
長らく“ただの平日”でしたが、1985年(昭和60年)から「国民の休日」として祝日に。
2007年から正式に「みどりの日」として祝日化されました。
「国民の休日」とは?
祝日に挟まれた平日が自動的に休日になる制度です(祝日法 第3条第3項)。
1985年(昭和60年)の祝日法改正で制定され、いわゆる“飛び石連休”の真ん中が休日になる仕組みが出来ました。
例:
5月3日(祝)・5月4日(平日)・5月5日(祝)
→ 5月4日は「国民の休日」になる
→ 実質3連休!
今後のゴールデンウィークの予定は?

ゴールデンウイークの成り立ち:映画業界が生み出した言葉だった!
「ゴールデンウイーク」という言葉は、1951年に映画会社「大映(だいえい)」が広報の一環で使い始めた造語です。
当時はまだテレビも普及しておらず、映画は最大の娯楽。
特に5月の連休中は観客動員が大幅に増え、大映の作品『自由学校』が大ヒットしました。
その成功を受けて、大映の宣伝部がラジオ業界の「ゴールデンタイム」に倣い、「ゴールデンウイーク(黄金週間)」というフレーズを打ち出したのが始まりです。
つまりこの言葉、はじめは “映画業界の宣伝ワード” だったわけです。
このネーミングはインパクトが強く、他の映画会社やメディアもすぐに便乗。
結果として、短期間で日本中に広まりました。
映画以外の業界も便乗!連休=かき入れ時の始まり
「ゴールデンウイーク」という言葉が定着するにつれて、観光業界・百貨店・交通機関・テレビ局なども、この連休を“商機”ととらえるようになります。
例えば:
- 旅行会社では、ツアーやホテル予約のピークに
- デパート・小売店では、「GWセール」や「おでかけ応援キャンペーン」などの販促が当たり前に
- テレビ業界では、ゴールデンウイーク用の特別番組や映画放送が定番化
もともと“ただの連休”だったものが、「ゴールデンウイーク」という名前によってイベント化・経済活動化していったとも言えますね。
公共機関ではあまり使われない?言葉の裏にある事情
「ゴールデンウイーク」という表現は商業色が強いため、官公庁や学校などの公共機関ではあまり使われません。
代わりに「大型連休」という表現が一般的です。
NHKでも基本的に「大型連休」として報道されることが多いですが、民放では普通に「ゴールデンウイーク」と言われています。
ゴールデンウイーク以外にもある?“○○ウイーク”の仲間たち
- シルバーウイーク
9月の連休が続く年に使われることがある表現。ただし、カレンダーの並びに左右されるため、定着度はイマイチ。 - プラチナウイーク
年末年始やゴールデンウイーク+有休などで長期休暇になる場合に使われる造語。こちらも不定期での使用にとどまっています。 - 他にも「ブロンズウイーク」「エメラルドウイーク」なんて言葉も!
…が、ほとんど定着せず。やっぱり「ゴールデン」の響きのインパクトには勝てなかったようです。

まとめ
「ゴールデンウイーク」という言葉は、もともと映画業界のマーケティングから生まれた造語でした。
連休中の映画のヒットをきっかけに、他の業界やメディアが次々と便乗し、いまや春の風物詩のような存在にまで定着しています。
ただの休日の呼び名にも、時代背景や人々の生活が色濃く反映されていることを考えると、言葉って面白いですよね。
今年のゴールデンウイークは、そんな豆知識を思い出しながら過ごしてみてはいかがでしょうか?