「分数って整数なの?」「√2って何者?」
中学や高校で一度は習った「数の仲間分け」。
でも、実はよく分かっていない…という人も多いのでは?
この記事では、中学で習う「数の種類」をやさしい図解とともにしっかりおさらいしていきます。
「実数」「有理数」「無理数」「自然数」など、聞いたことはあるけど自信がない…という人にぴったりな内容です!
▼目次(クリックで見出しへジャンプ)
数の仲間分けを図に表すと

数の仲間一覧
実数(じっすう)
中学までで出てくるすべての数の集まり。
- 正の数も負の数もOK
- 整数も分数も小数も、√2やπもぜんぶ実数!
計算で使う“ふつうの数”はたいていここに含まれます。
有理数(ゆうりすう)
分数で表せる数のこと。
a/b(b ≠ 0)の形にできる数です。
たとえば「1/2」「-3/5」「7」「0.75(=3/4)」など。
有理数の中に含まれるもの
- 整数:5 = 5/1
- 有限小数:0.25 = 1/4
- 循環小数:0.333… = 1/3
無理数(むりすう)
分数で表せない数。
小数で表すと、ずっと続いて、しかも繰り返さないのが特徴です。
- √2, √3, √5 などの平方根
- π(円周率)
- 0.12345678910111213… など、
小数部が同じパターンで繰り返すことなく、ずっと続く小数
どこまで計算してもぴったりにならないため、「近似値」で使います。
整数(せいすう)
小数でも分数でもない、スッキリした“切りのいい”数。
…-3, -2, -1, 0, 1, 2, 3…
整数の中に含まれるもの
- 正の整数(自然数)
- 負の整数
- 0(ゼロ)
自然数(しぜんすう)
1から始まる、“ものを数える数”。
1, 2, 3, 4, …
小学校で初めに習う数。「正の整数」とも呼ばれます。
※0を含めるかどうかは場合によりますが、中学では含めないのが一般的です。
分数(ぶんすう)
1つの数をいくつかに分けた「何個分か」を表す。
形は「a/b」(分子/分母)です。
たとえば、1/2は「2つに分けたうちの1つ分」。
- 分数 = 有理数の一種
- 整数も分数の形に出来るので、分数の一種。(例:5 = 5/1)
有限小数(ゆうげんしょうすう)
ピタッと終わる小数。
分数で表せるので、有理数の一種です。
0.5 = 1/2
0.25 = 1/4
0.123 = 123/1000
循環小数(じゅんかんしょうすう)
ある数字の並びが、繰り返される小数。
分数で表せるので、有理数の一種です。
0.333… = 1/3
0.142857142857… = 1/7
0.123123… = 41/333
ちょっと豆知識
循環小数はどうやって分数にできるの?
循環小数は 必ず分数で表せる有理数です。
ではどうやって分数に直せるのでしょうか?
循環小数のうち、小数部が繰り返しだけでできている小数(たとえば 0.333…や 0.123123…)には、簡単なルールがあります。
▶ 繰り返しの桁数ぶん「9」を分母に並べて、繰り返し部分をそのまま分子にのせるだけ!
- 0.333… → 3/9 (= 1/3)
- 0.4545… → 45/99 (= 5/11)
- 0.123123… → 123/999 (= 41/333)
※1以上の循環小数は整数部と小数部で分けて考える。
1.123123… = 1 + 0.123123… → 1 + 123/999
何故この方法で分数化出来るのかや、
0.1666… や 0.345656… などの少数部の途中から繰り返しが始まる循環小数の分数への直し方は機会があったら別記事で紹介しますね。
おわりに
数の世界は広くて奥深いですが、しっかり仲間分けして考えればスッキリ理解できます。
「どの数がどのグループに入るか?」を意識して、数学の基礎力を固めましょう!
図とセットで覚えることで、さらに理解が深まります。
ぜひこの記事と図を参考にして、「数の種類マスター」を目指しましょう!