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仕事・資格

PMP 受験体験記 ~その1~

基本情報 (受験当時)

試験名 PMP (Project Management Professional)
言語 日本語
(その他主要外国語でも受験可能)
問題数 180問
出題形式 選択式、ドラッグアンドドロップ式
試験時間 230分
料金 PMI非会員価格 : $655 / PMI会員価格 : $405
受験時期 2025年2月28日
受験結果 合格 (Above Target)

試験準備

準備期間

2024年9月下旬 ~ 2025年2月末

9月~10月で前提の35h講習を受講。
年末まで現場作業が忙しかったため、1月に試験申請の準備および申請を実施、2月末に受験するようにスケジュールを組んだ。
試験対策の学習として2月に平日1時間、休日2時間程度。
学習時間 40時間程度。

学習開始時の知識

小さいプロジェクトでのPM経験あり、比較的大きな案件でのサブリーダー経験あり

教材

  1. 前提研修(35h)
  2. PMIの資料 PMP ECO
  3. Udemyの試験対策講習
  4. Udemyの模擬試験
  5. 参考書・その他

    4,378円
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    3,520円
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    【PMP試験対策:PMP道場】PMP: Project Management Professional 模擬問題集

  6. 番外 PMI Study Hall

学習方法

①前提研修(35h)

PMP Certification Exam Prep Course 35 PDU Contact Hours/PDU
PMPの受験のためには、まずこの35時間の研修を受けなければなりません
「PMP 公式研修」で検索すればいろんな媒体、研修会社から用意されているので、その中から自由に選ぶことができますが、一番お得なのはUdemyから出されている上記の研修です。
普段は12,800円ですが、頻繁に実施されているセールの時期に購入すると90%OFFの1,300円で受けられたりします。
コスパは間違いなくダントツです。

この研修ではPMPとは何か、PMとしてのプロジェクトの進め方、予測型とアジャイル型およびハイブリッド型それぞれの特徴などが解説されます
研修内容はすべて英語ですがUdemyの機能で自動翻訳がついているため、英語が苦手でも心配ありません。
内容全て丸暗記すればそのまま試験対策になるわけではないことには注意が必要ですが、PMPで問われることの基本知識が入っていますので、条件を満たすためだけといって聞き飛ばすことはお勧めしません。

②PMIの資料 PMP ECO

「プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル(PMP)® 試験試験内容の概要」
「PMP ECO」で検索するとPMIから発行されているPDFがヒットします。
Examination Content Outline、つまり試験内容の概要です。
これを最初に見ておくとPMPでどういう点が試されるのか掴めますし、試験対策の方向性が定まります。

③Udemyの試験対策講習

『「PMP®認定試験」で一発合格を目指す! 効率的な試験対策のための戦略コース (2021) アジャイル対応』
こちらもUdemyで出ている試験対策コースです。
これ自体が試験対策になるというものではなく、試験対策の方法・方針を教えてくれるものと思ってください。
中でも研修の中で説明されるPMPイズムという考え方は、実務の上でも試験対策という観点でも、頭に入れておいた方がいいマインドセットだと思います。
試験対策そのものは後に紹介する模擬試験を解くことです。

④Udemyの模擬試験

「2025 PMP Mock Practice Tests」
模擬試験も各社いろんなところから出ていますが、筆者はUdemyを使い倒しました。
他の模試と違って実際に使った人の評価も確認できるし、この体験記を書いている2025年3月時点で最近(2025年1月)更新もされているので信頼性が高いです。
何よりUdemyなので例によってセールでさらにお得になります。
2つの練習問題集と3回分の模試が入っています。
筆者もこれを2周ほどして、まんべんなく9割取れるようにして試験に臨みました。
原語が英語のコースですが、PMPも元々英語で作られていますし、ブラウザの機能ですぐ翻訳できます。
またその機械翻訳のイマイチさ加減が実際の試験と似ているため、その意味でも対策になります
ブラウザと同じように実際の試験を日本語で受けていても、英語の原文を参照できるので、日本語でよくわからなかったり用語がハッキリしないときは英語原文を見てみるといいと思います。
実際に筆者が受けた試験でも、翻訳ミスではないかと思われるものが1,2か所見られました。

⑤参考書・その他

「PMP 完全攻略テキスト PMBOKガイド第7版対応」

4,378円
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「PMP試験 合格 虎の巻 新試験対応」

3,520円
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上記2つの参考書も、PMP試験対策でよく挙げられるものです。
筆者はこれらの参考書は、図書館で巻末の問題集を確認するために斜め読みした程度です。
Udemyでの模試とそこまで変わらなかったという印象ですが、知識を問う一問一答的な問題が多かった気がします。
近年のPMPの傾向はシナリオ形式が多いので、そちらを多めに対策することをおすすめします。

「【PMP試験対策:PMP道場】PMP: Project Management Professional 模擬問題集」
PMPの模擬問題が載っている数少ないサイトの1つです。
筆者はいろんな媒体から出ている問題を確認したかったため、無料部分だけ使わせてもらいました。
出題傾向も新試験に対応していて、有料部分の価格もそれほどでないので使ってみてもいいかもしれません。

⑥番外 PMI Study Hall

「PMI Study Hall™ PMP® Essentials (Subscription)」
番外編として、筆者は結局使いませんでしたが、PMI公式から出ているStudy Hallをご紹介します。
なんといっても公式による練習問題集なので、信頼性はピカイチかと思われます。
なぜ使わなかったかというと、3か月更新で$49というサブスクリプション制だったからです。
3か月もダラダラと勉強するのは筆者の性に合わない、それならちょうどセールになっていたUdemyの模試を買い切って短期集中で解いてしまおうと考えました。
Udemyの方でも問題なく合格することができたので、どちらを選ぶかは好みになると思います。
まとまった時間を取りづらい方、じっくり対策したい方、公式が出すものに勝るものはないという考えの方はこちらの方がおすすめできるかもしれません。

試験について

前提条件

PMP試験は他の試験のように受験の予約をして試験対策を勉強して試験を受けて合否が出る、というだけではありません。
PMPを調べていれば自ずとわかりますが、この資格は受験予約の前に越えなければならないハードルが2つ用意されています。
それが、「前提講習の受講」「受験申請へのPMIからの許可」です。

前者は先に紹介した講習を受ければ済みますが、後者が少々厄介です。
前提講習を受講の上で、PMIの公式サイトで各種の個人情報に加えて学歴、前提講習の受講情報、およびPMの実務経験を英語で記載し、それがPMIから認められることを必要とします。
学歴によって必要な実務経験の基準があるため、詳しくは公式サイトなどを参照して下さい。

特に皆さんが悩むだろう点が「実務経験を書く」というところです。
実務経験として認められる条件があるうえ、もちろん英語で書かなければいけません
ただ、PMとして実務を積んでいなければならないというわけではなく、チームの中でPM、およびPMの補佐など、何らかの形でチームに貢献、ひいてはプロジェクトの成功に貢献したということを書ければいいということのようです。
英語についても、今はGoogle翻訳やDeepL翻訳があるので、そこまで恐れる必要はないと思います(英語に直した際に文法などが間違ってないか見直せる程度の英語力は要ります)。

申請について、運良く(運悪く?)、PMIのAudit(審査)対象に選ばれることが1割くらいの確率であるようです。
筆者は選ばれずにそのまま申請が一発パスしましたが、選ばれた場合もまた結構手続きがややこしいです。
その部分の解説は他のサイトやAudit経験者にお任せします。

またPMP申請についての情報を探すと、Auditとは別に、実務経験の欄の記載事項がPMIの思っている内容ではない場合もRejectされて再提出を求められるようです。
その際にどういったことを書いてほしいかの指針とともに返されるようなので、返されたからといって諦めることはないです。
筆者が思うに、再提出を認めるとはいえ、申請も「試験の一部」であり、そのように記載することがコツなのではないかと思っています。

受験会場

PMP試験は自宅受験か、テストセンターでの受験を選ぶことができます。
多くの人がテストセンターを選ぶのではと思いますが、関東圏に試験会場が新宿・千葉の2か所しかありません。
新宿は当然、予約が埋まりやすいです。
筆者も新宿会場は予約が取れなかったため、千葉での受験を選びました。
アクセス的に新宿でないと厳しいという方は早め早めに予約すべきです。

時間

230分180問の長丁場です。
60問ごとに3セクションに区切られ、セクション間で10分の休憩を取れはしますが、やはり長いことには変わりありません。
休憩の時間、および試験前後のチュートリアルやアンケートの時間は試験時間に含まれませんので、全てひっくるめると5時間くらいかかります

問題の内容

以前はPMBOKやアジャイル実務ガイドに書かれているような内容を暗記しての一問一答形式や計算問題形式での出題が多かったようですが、最近の傾向はシナリオ(シチュエーション)問題に偏重しています。
そのため、単純な用語や公式などの暗記ではなく、それらを前提知識として入れた上での専用の対策が必要になります。
筆者が実際に受けた試験も、計算問題は数問しかなく、それ以外はシナリオ仕立ての問題ばかりだったと思います。

シナリオ問題であるため、問題文の文量が多くなりがちです。
持ち時間230分のうち20分を各セクション後の見直しの時間のため取っておくとすると、1セクション当たり60問を70分で、つまり1問を1分少しで解かなければいけない計算になります。
が、量の多い問題文を読み理解するのに時間がかかり、解答を考えるのに使える時間が思ったよりも少ないです。

出題形式

単一(一部複数)選択式回答の問題と、時々ドラッグアンドドロップで正しい答えをボックスに移動して答える形式の問題が出てきます。
テストセンターで受けられるような、他のIT系試験と基本はほぼ変わりませんが、日本語が怪しいと思ったら英語の原文を見てみるということを頭に入れておくといいと思います。

全体の感想

近年のPMP試験は単純な知識の確認ではなく、シナリオを提示されてそれに適切にこたえられるかどうかを見ている作りの試験になっています
いろんなPMP対策の問題集やサイトを見て回っても、「自身個人の経験ではなく、PMPの考え方に沿っていること」を回答する際の根拠にすべしと言われています。

予測型(ウォーターフォール型)・アジャイル型の各分野についてや、PMとして知っておくべき知識群を身に着けた前提の上で、それらを駆使してPMとして適切に行動できるかという二段階を乗り越える必要があるため、PMPは難しい・解きにくいと言われているのかもしれません。

PMPに限りませんが、問題の傾向分析とその対策に勝る試験勉強はありません。
繰り返しになりますがPMPの場合は「PMIイズムに則った言動が身についているか」という視点で試験が作られていますので、問題演習で間違った問題を見直しているときにも、そのことを頭に片隅に常に置いておくと、対策の方針がブレずに済みます。
問題の性質上、2択まで絞ったけど最後の決め手がないというような場合は大概あとで見直しても状況は変わらないことが多いので、割り切ってしまうのも手です。
筆者は3セクション目で時間を使い切ってしまって見直しできずに試験終了し、合格したのかどうかあまり手応えを感じられませんでした。
受付に試験終了を告げて1枚の紙を受け取ったとき、そこに “you have successfully passed the examination.” と書かれていたのを見てホッとしたことを覚えています。

一般的な資格試験と違って、合格までの道のりが全体的にややこしい(前提講習、申請の記述と許可取り、安いとは言えない受験料、単純暗記では解けない試験問題など)ので、それなりに骨が折れる資格ではありますが、それだけの価値のある資格だと信じています。
受験を考えている方はぜひ頑張ってください。