節分は、立春の前日に行われる日本の伝統的な行事です。
この日は豆まきをして厄を払い、新しい一年の健康や幸せを願います。
ところで、この豆まきで撒いた豆、食べるご家庭も多いと思いますが、いくつ豆を食べていますか?
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なんで節分に豆を食べるようになったの?
節分で豆を撒く習慣には、「魔(ま)を滅(め)する」という語呂合わせが由来とされています。
炒った大豆を使うのは、生の豆を撒いて、忘れたころに発芽するのは縁起が悪いと考えられたためです。
豆まきをした後、自分の年齢にちなんだ数の豆を食べるのも重要な風習です。
家の中にまいた豆は「福は内」と福を呼んだ縁起の良い豆のため、この豆を年齢分食べて、その年の厄を払い、福を呼び込むという願いが込められています。
食べる豆の数は数え年?満年齢?
豆は 年齢+1粒 食べるのが一般的です。
年齢よりも1粒多く食べるのは、「来年も健康かつ幸せに暮らせるように」と言う願いが込められているからです。
この「年齢」について、「数え年」と「満年齢」の2つの考え方があります。
数え年で考えるのが本来の習慣
もともとは数え年に基づいて豆を食べるのが一般的でした。
数え年とは、生まれた年を1歳とし、その後お正月を迎えるたびに1歳を加える年齢の数え方です。
具体的には、以下の計算式で求められます:
数え年 = 現在の西暦 – 生まれた西暦 + 1歳
例えば1995年生まれの人が2025年に食べる豆の数は:
数え年 = 2025年 – 1995年 + 1歳 = 31歳
食べる豆の数 = 31歳 + 1粒 = 32粒
で、32粒の豆を食べることになります。
満年齢で考える家庭も増加
最近では、数え年よりも実際の年齢である「満年齢」に基づいて豆を食べる家庭も増えてきています。
満年齢は、誕生日を迎えた回数を数える現代の一般的な年齢の数え方です。
例えば節分の日に満30歳の人が食べる豆の数は:
30歳 + 1粒 = 31粒
で、31粒の豆を食べることになります。
どちらの方法を選ぶかは、家庭の習慣や地域の伝統によります。
迷った場合は、家族と相談して決めるのも楽しいですね!
大豆以外を撒く地域も
なんで大豆が使われているの?
節分に撒く豆といえば炒った大豆が定番です。
日本では昔から多くの穀物には精霊が宿っていると考えられており、大豆はその中でも粒が大きく、より多くの精霊が宿るとされていたため、厄除けの効果が強いと信じられてきました。
また、炒ることで不浄を取り除き、厄災を追い払う力が増すと考えられています。
一方、地域によっては違うものを撒く習慣もあります。
落花生
北海道、東北、信越などの雪の多い地域
北海道などの雪の多い地域は、雪の中でも拾いやすく、殻があることで衛生的な落花生を撒くことが多いそうです。
鹿児島、宮崎などの九州の一部地域
鹿児島など九州の一部地域で落花生が使われるのは、落花生を育てている産地であるから。
ちなみに、落花生生産量日本一の千葉県は、大豆を撒くことが多いそうです。
お菓子
静岡、愛知など、東海地方の一部地域
愛知県の尾張地方から広まったとされています。
尾張地方では、結婚式で新婦が高いところからお菓子を撒く「お菓子まき」と言う文化があり、それが節分でも行われるようになったのが始まりではないかと言われています。
その他
最近では大豆は大豆でも、きな粉やチョコがまぶしてあったり、数粒の豆を個包装にしてあったりと、各家庭に合わせて豆まきを楽しめる商品も多く店頭で見かけますね。
撒くものは異なっても、厄を払い幸福を呼び込むという願いは共通しています。
まとめ
節分の豆まきや豆を食べる習慣は、日本の四季を感じる大切な行事です。
家庭や地域によって食べる数が異なったり、撒く豆に違いがあったりと、いろいろな楽しみ方があります。
今年の節分も、自分に合った方法で豆まきを楽しみ、健康や幸福を願いましょう!


