会議室を予約して欲しい時、「会議室、おさえておいて。」と頼んだりしますね。
また、要点を掴むという意味で、「ポイントをおさえる」と言ったりします。
こんな時の「おさえる」には、抑えると押さえる、どちらの漢字を使うのでしょう?
今回は、抑えると押さえるの意味の違いや使い分けについて、調べてみました。
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抑えるの意味・使い方
抑えるとは、相手の勢いや気持ち・欲望などが高まるのをとどめるということです。
抑制、抑止などの熟語に使われる「抑」の意味と同じです。
そのままにしていると、高ぶったり、大きく広がりそうな勢いのあるものを止める場合に使います。
例:反対勢力を抑えるための対応を検討しています。
例:ノーアウト満塁のピンチでしたが、1失点で抑えました!
押さえるの意味・使い方
押さえるとは、ものが動かないように、力を加えること、ものの動きを封じることです。
また、確保する、差し押さえる、大事なところを理解するという意味もあります。
例:部長のスケジュールも押さえておいてね。
例:まず、犯人の身柄を押さえることだ。
例:基本を押さえてしまえば、そう難しくないですよ。
抑えると押さえるの違いは?
実際には触れることのできない、相手の勢いや感情の高まりをとどめる時には、抑えるを使いましょう。
涙をおさえるという場合は、泣きたい気持ちをとどめるということですので、抑えるを使います。
物理的に触れるものを動かないようにする場合は、押さえるを使いましょう。
目頭をおさえるという場合は、物理的に目元に触りますので、押さえるを使います。
また、押さえるには、確保する、差し押さえる、理解するという意味もありますので、冒頭の、会議室をおさえるや、ポイントをおさえるについても、押さえるを使います。
会議室やポイントに、勢いや感情はありませんので、抑えるは使いません。
まとめ
- 抑えるは対象の勢いや感情などが高まるのをとどめること。
- 押さえるはものが動かないように力を加えること、確保すること、要点を理解すること。
押さえるには、いろいろな意味と使い方がありますので、抑えるを使うべきかどうか、つまり、おさえる対象に勢いや感情があって、高まったり広がろうとしているかどうかを基準にすると、分かりやすいと思います。