拡販をはかる、体重をはかる、相手の気持ちをはかるなど、「はかる」という言葉には、いろいろな漢字と使い方があります。
ここでは、「図る」「測る」「計る」「量る」の違いや、使い分けについて、調べてみました。
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図るの意味・使い方
図るは、物事や状況に応じて対処を考えたり、ある事が実現するよう企てることです。
例:政治的圧力によって、便宜が図られたのです。
例:自殺を図ったが、一命を取り留めた。
「図らずも」という表現がありますが、これは「図ったわけでもないのだか」ということで、つまり、「思いがけず」という意味になります。
図ると似た言葉で、「謀る」という言葉もあります。
図ると同様に、なにかを企てるという意味ですが、特に、悪意を持ってだまされた時などに使います。
測るの意味・使い方
測るは、水の深さをはかること、そこから、長さや深さ、高さなどを調べることを意味するようになりました。
また、能力などを調べる時にも使います。
例:亀裂の深さを測るのが目的です。
例:身体能力を測るテストをしましょう。
測定という熟語から連想すると、対象が分かりやすいと思います。
計るの意味・使い方
計るは、時間や度合いを調べること、また、数えて考えたり見積もることです。
例:事故の影響は計り知れません。
時代劇などで「よきにはからえ」という台詞が出てきますが、この時の「はからえ」は「計らえ」と書きます。
良くなるように考えて行動しろ、という意味なんですね。
量るの意味・使い方
量るは、重さや容積を調べたり、相手の気持ちを推測することです。
例:お米を量って、手早く研ぎましょう。
例:君をクビにするとは、社長の真意を量りかねるなあ。
図る・測る・計る・量るの違いは?
図るは、物事を考えたり企てたりする時に使います。
測る・計る・量るは、どれも値を調べる時に使いますが、対象によって使い分けます。
また、計るには見積もる、量るには推測するという意味もあります。
まとめ
- 図るは物事や状況に応じて対処を考えたり、ある事が実現するよう企てること。
- 測るは長さ・深さ・高さや、能力などを調べること。
- 計るは時間や度合いを調べること、数えて考えたり見積もること。
- 量るは重さや容積を調べること、相手の気持ちを推測すること。
相手の気持ちを推測する時には「量る」を使いますが、「測る」と書いても間違いではありません。
推測と推量という熟語が、似たような意味で使われるのと一緒ですね。