「止める」、「留める」、「停める」。
同じ読み方をする3つの漢字ですが、違いは何なのでしょうか?
またホッチキスやネジを「とめる」という場合はどれを使うのでしょうか?
それぞれの漢字の正しい意味と使い分けを調べてみました。
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止めるの意味・使い方
止めるは「活動しているものの動きがやむようにする」という意味で使われます。
例えば「急ブレーキをかけてバスを止める」といった使い方になりますね。
止めるは他にも以下のように使われます。
例:窓を開けてエアコンを止める
例:レストランの前で足を止める
例:箸を止める
例:息を止めて注目する
例:傷口を圧迫して血を止める
例:スポンサーからの資金援助が止められた
例:滞納により電気が止められる
例:怒って帰ろうとする友人を止める
例:犬の喧嘩を止める
留める意味・使い方
留めるは「離れないように固定する」という意味で使われます。
例えば「チラシを掲示板にテープで留める」といった使い方になりますね。
例:髪を輪ゴムで留める
例:部屋の端に置いてある絵にふと目を留める
例:いくら説教されても気にも留めていない
停める意味・使い方
停めるは「乗り物を一か所にとどめる」という意味で使われます。
例えば「ターミナル駅に特急列車を停める」といった使い方になりますね。
止める・留める・停めるの違いは?
さて、ここまで3つの漢字の意味と使い方を見てきました。
それぞれの違いについて整理していきたいと思います。
止めるは「今まさに動いている」ものの動きをやめさせる場合に用います。
一方で、留めるは「今は動いていない」ものを何かの拍子に動いてしまわないよう固定するという場合に使われます。
停めるは、「止める」の中でも特に乗り物の動きを止める際に用いられます。
最後にホッチキス・ネジを「とめる」場合はどれを使うのでしょうか?
ホッチキスやネジは(動いていない)紙や木材を離れないように固定するので、「留める」が正しいですね。
まとめ
それでは今回調べたことをまとめます。
- 止めるは「活動しているものの動きがやむようにする」という意味
- 留めるは「離れないように固定する」という意味
- 停めるは「乗り物を一か所にとどめる」という意味
- 「今まさに動いている」ものの場合は止める、「今は動いていない」ものの場合は留める
- 特に乗り物を「止める」場合に停めるを使う
いかがだったでしょうか。
3つとも意味が似ているので間違えやすいかもしれませんね。
実際に水道やガスを「とめる」という場合には「止める」だけでなく、「停める」が使われている時があります。
停止という熟語もあるので混同されたのでしょうか。
また、止めると留めるの判断がつきにくい場合もあります。
例えば、「ゲートから出ようとするのを『とめる』」という場合、出ようと動いているのを制止するなら「止める」ですし、動きだす前にまだ出ないでと言っているなら「留める」が相応しいです。
どうしても判断に迷う場合は、一番意味の広い「止める」を使っておくのが無難かもしれません。