「来週」と「翌週」・「来月」と「翌月」の違いは何でしょう?
わたしたちは、「来週、遊ぼうね」とは言っても、「翌週、遊ぼうね」とは、あまり言わないのではないでしょうか。
でも、それは、なぜ?
また、「来月、旅行します」には違和感を感じませんが、「翌月、旅行します」は何となく変な気がします。
「来○」と「翌○」は、どう違うのでしょうか。
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来週・来月の意味・使い方
「来週」「来月」は、現在から見て、次の週・月を示します。
例:今月は雨の日が多かったが、来月は晴れの日が多くなるという予報が出ている。
「来週」にせよ「来月」にせよ、「来」の字が使えるのは「今」に基準を置いている場合です。
翌週・翌月の意味・使い方
話題となっているある時から見て、次の週・次の月という意味です。
(あの事故のおこった週が基準)
例:彼は、アメリカ旅行から帰ってきた翌月には、インドに旅立った。
(アメリカ旅行から帰ってきた月が基準)
「基準となる週の次の週」・「基準となる月の次の月」の意味で「翌週」「翌月」が使われています。
来週と翌週の違いは?
「今」を基準にするのが「来週」で、過去、未来、どちらにしても「ある時点」を基準に考える場合が「翌週」です。
例:学校が始まったら、翌週から運動会の練習を開始する。
(未来の、学校が始まった週を基準にしている)
来月と翌月
「月」でも同じように考えられます。
例:学校が始まったら、翌月にはもう、定期試験がある。
(未来の、学校が始まった月を基準にしている)
来年と翌年
「週」「月」が出たので、ついでに「年」も考えましょう。
「年」に関しても同様のことが言えます。
(今が基準)
例:成人式の翌年、私は結婚しました。
(過去の、成人式があった年が基準)
まとめ
- 来週、来月は「今」を基準にした次の週、次の月。
- 翌週、翌月は「ある基準となる時点」から見て次の週、次の月。
では、ここで、最初に書いた問いを思い出してください。
「来週、遊ぼうね」とは言うけど、「翌週、遊ぼうね」とはあまり言わないようなのはなせか?
もう、おわかりでしょうが、誰かを誘う場合、現在に視点をおいていることが多いからでしょう。
ですから、視点が少しずれれば「翌週、遊ぼうね」も、当然ですが、使えます。
たとえば、「中学を卒業したら、翌週から思いっきり遊ぼうね」というように、現在ではないある時点を基準にするケースです。
「来月、旅行します」と「翌月、旅行します」も、同様に、基準となる時点がいつか?によって使い分けます。
日頃は何気なく使っている「来週」や「翌週」に、こういう意味の違いがあったのですね。
言葉って、面白くて不思議ですね。