
カゴを覗いたら、インコが嘔吐していた・・・これはびっくりしますよね。
嘔吐している現場や嘔吐物を発見するだけでなく、インコの顔が汚れている場合にも嘔吐した可能性があります。
インコは食べたものを胃に貯めておくことができませんので、胃が拒否していると考えられます。
インコはフンをこまめに出します。
これはインコの体が、長時間エサを胃に留めておける構造でないためです。
フンを出したら食べる、それを繰り返して体を保っていますので、胃から食べ物を出してしまうことは危険な状態です。
そう考えると、インコが食べ物を口にしているか(エサが減っているか)、これも気になりますよね。
インコの世界では食べない=弱っていることを敵に知られたくないというインコ社会の常識があるので飼い主の前では食べるフリをする可能性があることを覚えておいてください。
このようなインコの性質上、嘔吐した上、エサを食べていないとなれば、病気である可能性が大!です。
今回は「インコがエサを食べないとき・嘔吐したとき」についてお伝えします。
▼目次(クリックで見出しへジャンプ)
餌を食べない2つの原因
内臓などに病気がある
エサを食べない時に気をつけていただきたいのが、便の状態です。
水のような便、血が混じっている便などがあれば内臓疾患の可能性は大です。
ストレスを感じている
人間と同じです。
人間も強いストレスを感じると、食欲がなくなり食事が喉を通りませんよね。
ケージ周り、飼い主や他のペットとの関係などといった環境の見直しが必要かもしれません。
餌を食べない時の対処法
ストレスを感じさせるようなことに心当たりがあるなら、「また今度」ではなく、今すぐに改善してください。
1羽で飼っているインコの場合は、強い孤独を感じているかもしれません。
一日中騒がしい環境、ケージの置き場所を頻繁に変えるなどもインコには大きなストレスです。
孤独感には愛情を、騒がしいなら防音を、ケージ置き場を固定するなど対策を考えてください。
インコは「食い溜め」出来ない動物ですので、1日でも断食すれば落鳥(らくちょう:鳥が死んでしまうこと)します。
一刻も早い対応を、お願いします!!
ストレスだけでなく、内臓の病気でも同じことが言えます。
すぐに獣医さんに連れていってください。
嘔吐の症状がある場合は
嘔吐する原因は、5種類あります。
求愛行動をしている
「吐き戻し」と呼ばれる、求愛行動です。
オスがメスにプロポーズをするとき、「ゲロッ」としたものを口移しでメスにプレゼントします。
人間の世界では考えられない行動ですが、インコの世界ではうっとりするような甘い行動・・・?なのです!
相手はメスだけではなく、飼い主に「ゲロッ」としたりお気に入りのおもちゃにも吐き戻しをします。
メスは、タマゴを生んでから初めて「メス」と分かりますが、オスはこの「吐き戻し」で「オス」であることが判明します。
細菌などに感染している
なんらかの細菌に感染すると、そ嚢(そのう:のどの下にある袋)や消化器に異常が起ります。
細菌に感染しているかは、獣医さんでそ嚢液を吸い出して調べてもらったら、細菌に感染しているかどうかはすぐにわかります。
検査の結果、原因となる菌が検出されなければ、その他の原因が疑われます。
内臓に病気がある
胃に異常がある場合や、他の臓器の腫脹や腫瘍などによる胃への圧迫でも嘔吐します。
こちらも獣医さんにいってレントゲンを撮らないと判断できません。
そ嚢の検査をして、最近などが検出されなければ消化器をはじめとした検査を行います。
中毒症状を起こしている
かじってはいけない物質のものをかじり、それによる中毒症状による嘔吐です。
もっとも中毒を起しやすいのは「金属」です。
ケージ(鳥かご)は、インコがかじっても中毒を起さない素材でできていますが、インテリア用の鳥かご(アンティークショップで売られているようなもの)は、インコを飼育する仕様にはなっていないため、安全性は保証されていません。
インコはなにかをかじるのが好きですので、かじって良いものだけを周りに置いてあげましょう。
4.なにかを誤飲している
インコはビーズやボタンなどで遊びたがります。
それらを誤って飲み込んでしまったとき、嘔吐の症状に至ることがあります。
そんなものを遊び道具に与えていないつもりでも、好奇心旺盛なインコが放鳥中に見つけることがあります。
ぬいぐるみの目などは、ビーズで出来ているものがあります。
私の経験ですが、うちのインコはぬいぐるみから目を引きちぎって(こわい~!!)、ケージに持って帰っていましたよ!
まとめ
- インコは体調不良を隠す性質があり、食べるフリをする
- インコは「食い溜め」が出来ない動物
- 1日でも食べなければ落鳥する可能性が大きい
- インコがエサを食べない原因は「内臓の病気」か「ストレス」
- インコが嘔吐する原因は「求愛行動」か「病気」
- インコがかじったものによって「中毒」を起こしている可能性もある
- 人が気づかない、小さな物体を飲み込んでいる可能性もある
わが家のインコは、豆苗が大好きです。
冬の寒い日に豆苗を与えたとき、インコが豆苗をあまり食べないことがありました。
体調が良くないのかなと心配になりましたが、メインの殻付きエサはよく食べているのでさほど心配しませんでした。
(殻付きエサは、殻を剥いて食べるので殻の残骸が残ります。エサを確実に食べている確認がとりやすいです。)
春らしくなった頃、豆苗を見せてみたら懐いていないはずなのに急接近してきました。
口の周りを豆苗で緑色に染めながら(こわい・・・)、目をひん剥いてガツガツと食べ散らかしてくれました。
いずれにしても、インコが美味しそうに食べてくれることは、飼い主にとっては幸せなことです。
美味しく、楽しく健康にインコがエサを食べられるような、そんな環境を維持していきたいですね。