
飼っているセキセイインコを、まじまじと見つめる時間はどのくらいですか?
朝は、最初にインコを起こして、エサやお掃除などのお世話をしますよね。
そして夜、インコを寝かせます。
お昼間、お仕事や家事で忙しいとき、このように「朝か夜」くらいしかインコを見ませんよね?
インコを毎日観察できれば、少しの異常にも気づきやすいです。
でも、毎日忙しい飼い主がインコに寄り添う時間は限られていますよね。
「では、どこを見たらインコの病気がわかるの?」
大丈夫ですよ!
インコの病気の多くは、見た目に現れます。
それに早く気がついてあげることが、なによりもインコのためになります。
付きっきりにならなくても、ポイントさえ抑えておけば病気を発見することができます。
今回は、「短時間でインコの病気を発見する方法」をお伝えいたします。
▼目次(クリックで見出しへジャンプ)
お腹が膨らんでいないか?
インコのお腹が膨らんでいるのは、病気が原因である場合が多いです。
メスのインコであれば、お腹にタマゴが入っているかもしれません。
タマゴができるのはメスならどの子にもありえますが、お腹の中でタマゴが詰まったり、割れてしまったら大変危険です。
反対にオスのインコでは精巣に腫瘍がある場合にもお腹が膨らみます。
その他考えられる病気
- 腹水症・・・お腹に水が溜まっている可能性があります。
- 肝腫大・・・細菌やウイルスなどの感染による肝肥大や肝腫瘍などが考えられます。
- 腎腫大・・・なんらかの異常で腎臓が腫れています。坐骨神経の上に腎臓が位置していますので神経が圧迫され立てなくなる場合があります。
このようにお腹がポッコリしているかどうか、いろんな方向からインコを観察してください。
あくまでも私の経験ですが、タマゴを持っているメスが、肛門の辺りまで腫脹しているのを見たことがあります。
このときはお腹の腫れに気づく前に、肛門あたりがボッテリしていることが先に目に入りました。
インコのお腹は下に向いてついていますので、”下から覗き込むような観察スタイル”をオススメいたします。
毛が抜けていないか?
インコの羽根の状態は、羽根の下にある皮膚の病気もしくはストレスで羽根を抜いている可能性があります。
羽根が逆立っていたり、乱れている場合は羽根の下になにかがあると疑ってください。
細菌性の皮膚炎、寄生虫の存在があれば、当然インコは痒いはずですから羽根を掻き毟ります。
通常の毛づくろいでは、ほとんど羽根は乱れません。
筆毛が生えてきているのであれば「換羽期(とやき)」であり異常ではありませんが、この時期もインコにとってはデリケートな時期です。
十分な栄養が採れるようにエサに気をつけましょう。
涙が出たり、目の周りが汚れていないか?
涙目になったり、目ヤニは出ていませんか?
涙や目ヤニが出ていると、目の周りの羽根が汚れているはずです。
インコにもまぶたがありますが、まぶたにニキビのようなできものはありませんか?
インコがずっと目を閉じている場合は、目にはなんらかの異常があります。
結膜炎にかかっている場合など、目が痛くて開けていられないことが考えられます。
鼻の色の変化・鼻水が出ていないか?
インコの鼻・くちばし、その周りを見てみましょう。
セキセイインコの鼻は露出していて、鼻が羽根の中に埋もれている他のインコに比べて分かりやすいです。
この鼻は「ろう膜」といい、セキセイインコの場合はオスとメスを見分けるポイントになります。
オスはブルーになりますが、ホルモンバランスが崩れると赤みを帯びてきます。
このように、体内の病気が鼻に現れることがありますので、「なんだかいつもと顔が違うな」という印象がもたれます。
過度な発情が原因だったり、精巣の病気が考えられます。
こちらも私の経験ですが、うすいピンクだった子の鼻が薄いブルーになったと感じ、病院に連れて行ったことがあります。
(結果としては、まだ若年の鳥でホルモンバランスが崩れているのではなく成長の一環という結果になりました。)
鼻水が出ている場合は風邪をひいている可能性がありますので、すぐに暖かい環境を与えてあげましょう。
くちばしが曲がったり・割れていないか?
くちばしにも異常が現れることがあります。
チェックするポイント
- 咬み合わせが合っているか(上下でズレていないか)
- くちばしが伸びすぎていないか
- くちばしが割れていないか
栄養不良や、先天性疾患、細菌などへの感染が考えられます。
クチバシを止まり木などにこすり付けている場合は、寄生虫などがいて痒いと感じていることがあります。
口の周りが汚れている場合も注意しましょう。
くちばしの咬み合わせが悪く水などを上手に飲めていないかもしれません。
まとめ
- お腹が膨らんでいないか・・・卵詰まり・内臓疾患の可能性があります。
- 涙や目ヤニが出ていないか・・・眼病の可能性があります。
- 羽根が乱れたり異常に抜けていないか・・・皮膚疾患の可能性があります。
- 鼻の色がいつもと違わないか・・・ホルモンバランスが乱れている可能性があります。
- 鼻水が出ていないか・・・風邪などの病気の可能性があります。
- くちばしが伸びすぎたり、割れたりしていないか・・・栄養障害やその他の病気の可能性があります。
元気なインコは、見た目がとてもきれいです。
ツヤツヤとしていて目もパッチリ、クチバシの周りも汚れていません。
端的に言えば、「元気なインコは、どこも汚れていない」のです。
毎日インコの顔を見るついでに、インコの体も見てあげましょう!
わが家のインコは懐いていないインコですが、カゴの外からでも観察をすることができます。
止まり木に止まっているときには、顔やお腹が見えますし、逃げて壁にしがみついているときは背中の羽根や後頭部が見えます。
愛情をこめて健康チェックをしているのに「逃げて壁にしがみつかれる」のは、飼い主としてはちょっと悲しいですが、イキイキと?逃げ回る姿には安心させられます。