
「寝る」と「眠る」。
どちらも「睡眠」や「就寝」を意味する言葉ですよね。
無意識のうちに何となく使い分けている人が多いと思いますが、厳密な違いは何なのでしょうか。
横になってぐっすり寝入っている場合には「寝ている」も「眠っている」も使える気がしますし…。
そこで今回は、この2つの言葉の正しい意味と使い方を調べてみました。
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寝るの意味・使い方
寝るの意味は「眠ること・体を横たえること・本来たてになっている、または立っているものが横になっていること」だそうです。
睡眠状態に入っているかどうかより、物理的に身体を横たえている、という意味のようですね。
その他、病気で寝込むこと、異性と同衾すること、味噌や酒などの食べ物を熟成させることなどに対しても「寝る(寝かせる)」という言葉が使われることがあります。
ちなみに、寝るの対義語は「起きる」です。
例:常温で10カ月から1年寝かしておくと、美味しい味噌ができるそうだ。
眠るの意味・使い方
眠るの意味は「心身のはたらきが低下して目を閉じて意識のない状態になること・活動していない状態あるいは使われていない状態であること・死ぬこと」だそうです。
こちらは、物理的に身体を横にしているかどうかは問題とならないようです。
動かないこと・活動停止していることをさすようですね。
眠るの対義語は「覚める」になります。
例:眠り姫は死んだのではなく、100年の長い眠りについただけです。
寝る・眠るの違いは?
寝ると眠るの違いは、身体のどの点に重点を置いているかが違うといえます。
つまり、「寝る」は身体を横たえるという物理的状況に重点を置いており、「眠る」は活動が停止しているという状態に重点を置いているといえます。
寝ていても、テレビを見たり本を読んだりすることはできますが、眠っていたらできません。
電車の吊革につかまって立ったまま寝落ちしてしまったら「立ったまま眠っている」あるいは「居眠りしている」ですが、「寝る」は使いませんよね。
まとめ
- 寝るは体や物が横たわった状態であること
- 眠るは人や物が活動していない状態であること
本来たてになっているべきものが横たわっていたら「寝る」、立っていても横になっていても活動停止状態であれば「眠る」を使えば大丈夫です。
どうしても困ったら、対義語を思い出して考えてみるとわかりやすいですよ。